綺麗な写真でなくお恥ずかしい限りですが、今まで出会ったプランクトンたちの一部を紹介しています。
随時追加。
枝角類 (Cladocera)

休眠卵から孵化させた個体を継代培養した子孫です。殻刺が短い個体です。 (深見池(長野県)にて採集した休眠卵由来)

第二触角の細毛、胸脚のろ過肢毛、尾爪や肛刺、口まで綺麗に脱いでいます。内臓はしっかり全て持っていきます。

マルミジンコ科の中でも珍し目な種。大きな頭が特徴。

捕食者(フサカ幼虫)に対する防御として頭が尖っている状態のカブトミジンコです。身体に小型緑藻もついていて、生物間相互作用のワンシーンが詰まった1個体かもしれません。

野外から採集したサンプルを顕鏡すると、視野一杯にゾウミジンコが広がることがあります。この写真はその様子です。 (東大駒場キャンパス内 一二郎池)

生後2日のD. pulexオス幼生です。成体オスに比べ、まだ第一触覚が短いです。吻が尖っておらず、丸い顔が特徴的です。


平らな腹部を向け、水表面に沿うようにして泳ぐ、ユニークな種類です。GRENDELさんの機材で観察・撮影させて頂きました。

アオムキミジンコは、水表面での生活に適しているとみられるようなユニークな形態特徴をもっています。まず、UV防御機構となるメラニンを多く持っています。このメラニンの分布も均一でなく、最もUVが多く当たるとみられる腹部最表層で特に濃くみられます(右上)。加えて、第一触角も他のミジンコたちより黒くなっています(左上)。また、ミジンコ類の多くは、第五胸脚のみ櫂状になっていますが、アオムキミジンコ属は他の胸脚にもこの構造が見られます(左下)。

海産ミジンコ8種のうちの1種。その内この種のみ、淡水種と海産種の両方が含まれるシダ科に属する。

名前の通り薄い殻がわかる正面姿。ミジンコの中でも屈指の薄さで、サンプル中ではほとんど透明に見える。

お世話になっている和名:ミジンコさん。(深見池で採集した休眠卵由来系統)

全体像。筋遷移や殻の模様などが写るよう精進しております。(深見池で採集した休眠卵由来系統)

ミジンコの複眼は1つですが、発生初期の幼生段階では2つあります。この写真は幼生の2つ目が観察できる1枚です。(深見池で採集した休眠卵由来系統)

育房内の、複眼融合前の幼生です。複眼下の単眼も既に形成されています。(深見池で採集した休眠卵由来系統)

急発卵を抱えたpulexです。(深見池で採集した休眠卵由来系統)

育房内に出て行く直前の幼生と急発卵の両方が確認されるpulexです。卵巣で、次の急発卵が作られつつある様子が伺えます。(深見池で採集した休眠卵由来系統)

腸・卵巣にくわえ、胸脚から口まで運ばれる餌が顕著に見える一匹。 (深見池で採集した休眠卵由来系統)

休眠卵から孵化中の幼生たちです。 休眠卵が2重の膜をもつと伺えます。 (深見池で採集した休眠卵由来系統)

自身の排泄物を取り込んでいます。胸脚で水流を起こし、殻の中へ物質を取り込み、更には第3,4 胸脚の櫛状刺列を経て腸付近の溝へ送られています。この後、口まで持ち上げられていきます。この写真では排泄物を取り込んでいますが、餌となる植物プランクトンも同様に取り込み・摂食します。

出産中の1枚。(深見池で採集した休眠卵由来系統)

脱皮中の姿を正面から撮影。複眼と単眼の並び、尾爪の対が個人的なポイント。(深見池で採集した休眠卵由来系統)

休眠卵を産生途中と見られるD. pulexです。(静岡県御前崎の池由来クローン:東北大学 占部研究室から頂いたクローン由来です。)

D. pulexのオス個体です。他の多くの枝角類と同様、短い吻と明瞭な第一触角、メスと比べて小さな体サイズが特徴です。(静岡県御前崎の池由来クローン)

正面から見たD. pulexのオス個体です。正面からでも長い第一触角が伺えます。(静岡県御前崎の池由来クローン)

オス個体。短い吻と明瞭な第一触角。(採集地:湯の湖)

Daphniaの中では小型の種。大きな眼球膜が特徴の一つです。フサカ幼虫存在下で頭を尖らせます。(採集地:深見池)

こ の子も尖頭を形成しています。(採集地:深見池)

大型のミジンコです。直線的にすばやく泳ぎます。(採集地:三方湖)

こちらはオカメミジンコのオス個体。メスよりもスレンダーです。(採集地:三方湖)

その名の通り、アオムキに泳ぎます。泳ぎ方や腹側が平らになった形状がユニークな種です。(採集地:三方湖)

代表的な小型のミジンコです。特徴的な吻や顔つき、ずんぐりとした形状が可愛い種です。背中で幼生の発生が進行しています。(採集地:深見池)

上から見たゾウミジンコです。複眼が美しいです。(採集地:印旛沼)

吻が特徴的なBosminaです。泳ぎ方もゾウミジンコと異なり、こちらはふらふらと泳ぐように感じます。(採集地:三方湖)

何かに這って動く様子が観察される底生性マルミジンコ科の1属です。サンプル中では回転している様子もよく観察され、愛らしい動きを見せてくれます。(採集地:深見池)

左は尾爪が印象的な1枚、右は短い第二触角が可愛らしい1枚です。(採集地:深見池)

正面から見たChydorusです。併せられた第二触角が可愛い1枚。(採集地:深見池)

日本に生息するシダ属はこの種のみが確認されています。頭部に吸着器をもつ珍しいミジンコです。これを用いて水生植物などに付着し生活します。サンプルボトルの壁面にもしっかりくっついています。(採集地:三方湖)

(採集地:三方湖)

アジアシダミジンコの尾爪です。ユニークな形をしています。(採集地:三方湖)
ワムシ類 (rotifera)

殻を持たないワムシです。固定すると縮んでしまうので、同定者泣かせです。pectinataは大きな種類で、左右につきでた耳という部位と、そこで回る繊毛が可愛らしい種です。

卒業研究時から末永くお世話になっている生物(採集地:印旛沼)。

末永くお世話になっている生物2。肉食性のワムシ類。このワムシの存在下で、ツボワムシは長い突起を発達させる。(採集地:印旛沼)

脚が可愛らしい1枚。(採集地:印旛沼)

付属肢の美しいワムシ。(採集地:印旛沼)

姿、和名が共にユニーク且つ愛らしいワムシ。(採集地:印旛沼)

小さな突起と付近の曲線美が魅力。(採集地:印旛沼)

群体を形成するワムシ類です。回転しながら泳ぐ様が印象的です。(採集地:三方湖)
その他
ミカヅキモとボルボックスはスマートフォン顕微鏡Leyeで撮影したもの

ミクロワールドサービスさんの至高のJシリーズ。クチビルケイソウとプレウロシラで作られた、太陽 /台風模様。なんと、全ての珪藻殻が2つ重ねです。特に中央のプレウロシラはそれによりocellusが4つ見えます。2025年新年Jシリーズ初めとして、初日の出のような赤色で撮影しました。

光条件を変えると大きく表情が変わります。珪藻殻一つ一つの色の違いも面白いです。

黒・青・赤・白で月食のような色合いでのJ801。ミクロの世界にターコイズフリンジが見えます。

ウチワヒゲムシ属の一種です。ユーグレナ藻綱に属する生物で、運動性を持ちながら光合成をします。ひらひらと身体を旋回させながら泳いでいる様子を観察しました。 (東大駒場キャンパス一二郎池)

カイアシ類のノープリウス幼生です。非常に素早く動きますが、この子は珍しく止まっていてくれたので比較的綺麗な写真が撮影できました。 (東大駒場キャンパス一二郎池)


